飛騨高山美術館ブログ 「ぬぼでこ」 › テーマブログ「マッキントッシュ」

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マッキントッシュと飛驒高山美術館

「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」の
ブログ紹介プログラムtransportation09

最終第4回目のサブテーマは

「マッキントッシュと飛驒高山美術館」ですemotion22


マッキントッシュの故郷であるイギリスのスコットランドdeco4
デザインの特徴である「ハイバック・チェアdeco5」と「薔薇の花deco6

などをこれまでご紹介しましたが…


チャールズ・レニー・マッキントッシュと絡めた最後のテーマ、

「 飛驒高山美術館 」

ご紹介していきますemotion20



飛驒高山美術館は1997年4月27日にオープニングセレモニーを行い、
翌28日から一般向けに開館し、
2014年の4月で開館18周年を迎えましたflowers&plants11




アール・ヌーヴォー/デコ期のインテリア作品として
「マッキントッシュの部屋」を常設展示している当館ですが

それ以外に、芸術家マッキントッシュとはどんな関わりがあるのか??


飛驒高山美術館の建築デザインに、ご注目home1


こちらは、美術館のエントランスから全体を眺めた様子です

水面に建物、窓ガラスに映った景色が反射して、とても綺麗emotion20



館内に足を踏み入れると、光と影が見事なコントラストを生み出していますdeco10


こちらは、両側がガラス張りで開放的な水上を横切るブリッジ


全面ガラス張りのライブラリー前の空間は、ガーデンと青空が絵画のようですemotion12


そして、美術館内外のデザインに見られる黒と白の直線的なライン…

見覚えがありませんか?

第2回第3回のブログで紹介した作品にも共通するデザイン、
マッキントッシュの内装やインテリア作品のデザインを思い起こさせますdeco9



実は、マッキントッシュと飛驒高山美術館を結びつける
大切なキーワードがあります。

それはマッキントッシュの

「 -‘total design’- デザインはトータルである。 」

という言葉です。


飛驒高山美術館は、展示する作品はもちろんのこと、
その作品を展示する空間である「美術館」という建物も、
細部にいたるまで綿密に計算されてデザイン、設計、建築されています。

それが「 美はトータルなもの 」という飛驒高山美術館のコンセプトです。



館内に併設したカフェ「ザ・マッキントッシュ・ティールーム」の内装は
カフェの名前の通り、より忠実にマッキントッシュのデザインを取り入れています

↑こちらの照明、あの特徴的な薔薇の花のデザインもしっかり再現されていますflowers&plants1


展示されている作品だけが美しいのではなく、
その周りの空間も、素晴らしい環境であること…


それこそが、マッキントッシュの信念である「トータルデザイン」、
そして飛驒高山美術館のコンセプトである「トータルな美」ではないかと考えますemotion16



マッキントッシュと飛驒高山美術館、
共通する思いが両者を結びつけていましたdeco7deco8


初めて来館される方はもちろん、多くのお客様に
2回、3回と美術館へ足を運んでもらい、その思いを体感していただきたいですhand&foot06


deco4deco5deco6


「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」をテーマに据えたブログプログラム、
4回にわたってご紹介してきましたが、
いかがでしたでしょうか?

今回のプログラムをきっかけに、
芸術家マッキントッシュ、そして飛驒高山美術館のことを少しでも分かっていただけたら、
そして興味を持っていただけたら、とてもうれしいですemotion13

マッキントッシュも飛驒高山美術館も、まだまだ伝えきれない魅力であふれていますemotion22

そして、ご紹介したいテーマもたくさんemotion18



今後も定期的に、テーマブログプログラム、開催予定です!!

どうぞお楽しみにweather10weather10weather10  

マッキントッシュと薔薇の花

「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」の
ブログ紹介プログラムtransportation09第三回目のサブテーマは
「マッキントッシュと薔薇の花」です



前回、マッキントッシュのデザインの特徴として、
背もたれの高い「ハイバック・チェア」というイスを
ご紹介しましたが…



今回ご紹介するのは
また別のトレードマークの一つ、
薔薇の花flowers&plants11のモチーフです




こちらのスタイリッシュなデスクdeco9
奥の方を覗き込むと…



ステンドグラスで薔薇の花がデザインされていますemotion11





続いて、白いサイド・テーブルの作品は、上から見ると…



机の表面に二つ、まるい薔薇の花がemotion01




壁のデザインにも、ピンクの薔薇があしらわれています

マッキントッシュの展示室、
薔薇の花のデザインであふれていますflowers&plants1



マッキントッシュの薔薇好きはイギリスでも有名で、
本物のイングリッシュ・ローズの品種名にもなっています



こちらの薔薇が「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」です

園芸家の方や、お花が好きな方にも大人気の薔薇だそうですflowers&plants11


薔薇の花は、マッキントッシュの祖国イギリスの国花でもあります

イギリス出身の芸術家マッキントッシュと、国のシンボルの薔薇の花
マッキントッシュがどんな思いを込めて
作品に薔薇の花をデザインしたのか…気になるところですemotion21



マッキントッシュの作品を観るときは
薔薇の花のモチーフが隠れてないか、探してみるのも楽しいですねemotion18



こちらも薔薇の花をかたどったデザインですが、




飛騨高山美術館の展示室の作品の、どこかに隠れています

ヒントは…見えないところのオシャレdeco10です

ご入館の際は、ぜひ見つけてみてくださいhand&foot06



そして次回、第四回目はいよいよemotion22

「飛驒高山美術館」をサブテーマに、
マッキントッシュとの関わりをご紹介したいと思いますweather10weather10weather10


「飛驒高山美術館とマッキントッシュ」
更新をお楽しみにdeco4deco5deco6
  

マッキントッシュの芸術スタイル

「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」の
ブログ紹介プログラムtransportation09第二回目のサブテーマは
「マッキントッシュの独自の芸術スタイル」ですemotion07



グラスゴーという土地で育まれた
マッキントッシュの芸術スタイル、



言葉で説明する前に、彼の作品をご覧いただきたいと思います





以上、マッキントッシュのデザインしたイスの作品を
何点かご覧いただきましたが…



それぞれ形の異なるイスでも、なんとなく共通したものがあると
お気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか?



そうですemotion22



この なが~い背もたれ、


「ハイバック・チェア」(=高い背のイス)と呼ばれるイスが
マッキントッシュのインテリアの中でも
とっても特徴的なデザインの一つなのですfood08


こんなに背もたれが高いイス、
日本の家具屋さんやインテリアショップではあまり見かけないと思います

イスが空間を占めてしまい、すこし狭く感じそうですねemotion05



ですが、この高い背もたれにも
実は重要な役割があるんです




19世紀末、ハイバック・チェアのデザインが制作された当時、
女性は家の中で家庭を守るもの、という考え方が強い社会でしたhome1

女性が友人同士でお茶に行くことが難しい時代だったのですemotion02


そんな中で、マッキントッシュは喫茶店(ティールーム)の
内装とインテリアのデザインを任され、このハイバック・チェアを考案しますdrink01



高い背もたれに外出用のコートを掛けることで、お客様の目隠しとなり
誰がイスに座っているのか、すぐには分からない仕組みです

現代で言うなれば、個室居酒屋さんのような感覚でしょうか


女性だけで外出して、お茶を楽しむことが難しい中で
こんな工夫がある喫茶店だったら
女性だけでも出かけやすくなったのではないでしょうかhand&foot06



マッキントッシュのハイバック・チェアは
女性が家庭から外へ、社会へ出て行ける空間を生み出したのですemotion07


高い背もたれは、そんな深い意味がこめられたデザインなのですemotion21


もし、どこかでハイバックのデザインのイスをみかけたら、
マッキントッシュからインスピレーションを受けた作品かもしれません

そのときはぜひイスに腰掛けて、もたれ掛かってみたいですねemotion15



ここまで、マッキントッシュの独自の芸術スタイルということで、
特徴的な「ハイバック・チェア」をご紹介しましたが…

もう一つ、特徴的なデザインがありますdeco10




こちらのシャンデリア
黒の直線が縦に何本も流れるデザイン、イスにも似たところがありますが

ポイントはこちら





そう、薔薇の花ですflowers&plants11

マッキントッシュは薔薇が好きで、
作品のいたるところに薔薇の花がデザインされています

ということで、次回は「薔薇の花」をサブテーマに、
マッキントッシュとの関わりをご紹介しますemotion18



「マッキントッシュ」テーマブログ、次の更新をお楽しみにdeco4deco5deco6  

マッキントッシュとスコットランド

こんばんはweather10学芸員の宮岡ですfood01


「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」の
ブログ紹介プログラム、

記念すべき第一回目のサブテーマは「スコットランド」

マッキントッシュの出身地であるスコットランドについて、
簡単にご紹介したいと思いますemotion07


マッキントッシュは1868年、
スコットランドのグラスゴーという都市に生まれました。

スコットランド、世界地図だとこのあたりです。




イギリス全土のうち、北側の土地がスコットランドにあたります
地理的にも、かなり寒い地域ですweather04

そんな寒い地域につきものの名産品といえば…そう、お酒です


スコッチウィスキーといえば、世界的にも有名ですね
国内だけで100以上の蒸留所があるそうです
現在、放送中の朝ドラもスコッチウィスキーのお話でしたねemotion01

その他にも、バグパイプの演奏や、タータンチェックのキルトが有名です



おいしいお酒drink02、美しい自然flowers&plants2と音楽emotion18が豊かなスコットランド

マッキントッシュは、そんなスコットランドの誇りとして
今でも国民から愛されている芸術家の一人だそうです


特に生まれ育ったグラスゴーの街中は、
彼のデザインした建築が今でも多く残っているということですhand&foot06




スコットランドを訪れたら、街並みにも注目したいですねcamera2



ちなみに…
「シャーロック・ホームズ」シリーズの作者コナン・ドイル、
2003年の映画「オペラ座の怪人」の主演俳優ジェラルド・バトラーも、
スコットランド出身だそうです

ご存知でしたか?





先月には独立選挙でも話題になったスコットランド、


イギリスという国を構成する地域の一つですが、

ひとくくりにできないくらい、独自の文化が栄えた土地なのです



そんな環境で生まれ育ったマッキントッシュが、

独自の芸術スタイルを生み出したのは、必然的なことかもしれませんemotion21



では、マッキントッシュの独自の芸術スタイルとはどんなものなのか?

次回はその、「独自の芸術スタイル」を、簡単にご紹介したいと思います

「マッキントッシュ」テーマブログ、次の更新をお楽しみにdeco4deco5deco6